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「やめたくてもやめれないのは何故だ?」原因は何

先日、フィギュアスケートの選手には摂食障害になるケースが多いというニュース記事を見ました。

摂食障害

フィギュアスケートの選手は技術的な事だけでなく、外見も美しく見えなければならない為摂食障害になりやすいそうです。

ニュース記事ではアダム・リッポン選手が1日全粒粉のパン3枚とコーヒーだけという食事量だった事を語っていました。

激しい運動量を考えると、無謀としか思えない食事内容です。この食事量だとこれ以上減らすことは無理でしょうし、体のメカニズム上省エネ体質になってかえって痩せられなくなりそう。もっとタンパク質やビタミン、ミネラルを追加して一日に数回に分割して食事を摂取したほうが代謝がアップして効率的な気がします。

摂食障害になっている選手は他にもいます。

女子フィギュア選手ではユリア・リプニツカヤ選手やグレイシー・ゴールド選手が摂食障害の治療の為に競技を離れているようです。ふたりとも非常に美しく、実力や人気のある選手でもったいないですねえ。

そういえば日本人の選手だと鈴木明子さんが摂食障害だった事を明かしていた事も。

見た目が重要?

見た目が重要なフィギュアスケートやバレエをやっている人には摂食障害が多いように感じます。

私がバレエを習っていた時は、周囲に豆腐だけやチョコレートだけといった食生活の子がいました。若い為か、このような極端な食事でもふらふらになりながらも案外動けたりするんです。講師がもっと痩せなさいと指導する場合があるのでおかしな食生活がエスカレートしていく事もあります。

筋肉って慣れると停滞期に入って、別の部位を鍛えるか、さらに強い負荷をかけるかしないと反応しにくくなるといいます。そういう意味ではアスリートの減量って難しい。体も激しい運動に慣れていて痩せにくくなっていると思いますし。

余談ですが、一生懸命毎日運動していて痩せない場合はこの慣れが起きている場合があるので、運動の頻度を下げるか運動内容を変えると停滞期を脱出できる可能性があります。これは生物に備わっている「馴化」、慣れると反応しにくくなるといったしくみを利用するという事です。

アスリートの場合、栄養学等このあたりの指導がうまくできる専門家のカウンセリングが必要なのではないでしょうか。

摂食障害の食行動

摂食障害には一般に次のような障害があります。

  • 拒食症
  • 過食症

拒食症は極端に食制限をして痩せてしまう症状で、過食症は無茶食いと体重増加を防ぐために代償行為を繰り返すといった症状。

摂食障害がやめられない理由

先日audible.comで洋書をダウンロードしようと思って検索していたら過食症を克服した人が書いた本が目にとまりました。

著者について調べると、ポッドキャストで「Brain Over Binge」というプログラムを発信していたので聞いてみる事に。

ポッドキャストでは過食症が何故繰り返されるのか語っている場面が。

神経可塑性(しんけいかそせい)

ポッドキャストによると過食を繰り返してしまう原因として考えられる事のひとつとして神経可塑性という脳のメカニズムが考えられるそうです。

神経系の機能というのは全て決まっているわけではなく、環境によって変化するものなのだとか。

過食症の場合、例えば最初は一度だけと思って無茶食いをしたとします。

それを何度か繰り返すうちに神経可塑性のメカニズムで神経系の回路が変化して固定され、なかなかやめられなくなるようになってしまう事が考えられます。

過食行動をする際はトリガーとなっている物があれば、トリガーを見た瞬間に過食が繰り返される。例えば、冷蔵庫がトリガーとなっていれば冷蔵庫を見た瞬間に過食行動が始まるのです。で、その行動がさらに脳神経の回路に定着する。

感想

このような神経可塑性のメカニズムって摂食障害だけでなく、様々な場面で働きそうです。

やめたくてもやめれないことって誰でも結構ありますよね?

そういう時って行動の回路が定着化されているのかもしれません。

ちなみにこの神経可塑性のメカニズムはずっと固定されているわけではないようです。

神経可塑性について書かれてある本をaudibleでダウンロードして聞いていたところ次のような内容が。

Use it or lose it phenomenon

脳は使わないでいると失われる現象というのが起こるらしく、本の中ではuse it or lose it phenomenon という英語で説明されていました。

これは、ある事を行なっていると定着するけれども、行わなくなると定着していたものが失われるということ。

このメカニズムを考えると過食症やその他の依存症も、定着化した神経回路による行動をなんらかの形で変える事ができれば克服できるのかな?と思います。

語学力の維持

神経可塑性のメカニズムはうまく利用するとプラスに働くように思います。

例えば、外国語の学習とか。

語学力って使えば使うほど定着し、使わないでいると忘れて能力が失われてしまう。

これって正にuse it or lose it phenomenon ではないですか?

根気良く繰り返して練習すれば神経可塑性のメカニズムを利用して語学力の定着化がはかれるのではないかと。

英語ワンポイントレッスン

神経可塑性 neuroplasticity

習慣を断ち切る break the habit of~ 例;break the habit of smoking

摂食障害 eating disorder

拒食症 anorexia

過食症 binge eating,bulimia

最後に

現在、Audible でダウンロードした本を読んでいる最中です。audiobook を聞き終わる頃にはもう少し神経可塑性について詳しいことがわかるかもしれません。

ちなみにダウンロードした本のタイトルはThe Brain’s Way of Healing: Stories of Remarkable Recoveries and Discoveries です。