最近寝る前に時々聞いているのが英語版・千夜一夜物語「アラビアンナイト」のオーディオブック。
普段洋書はノンフィクションを読む事が多いのですが、何かファンタジー調の物が読みたくて選んでみました。
千夜一夜物語は英語版の題名「アラビアンナイト」としてよく知られている物語ですよね。
アラビアンナイトというと「アラジンと魔法のランプ」や「シンドバッド」「アリババと40人の盗賊」「空飛ぶ絨毯」あたりのイメージが浮かぶ人が多いのではないでしょうか。アニメ化されたりしていますし。
私なんかは、まさに上記のような物語を思い浮かべるタイプ。
それで眠る前にアラビアンナイトの夢の冒険世界へと誘われたいなあ、とふと思ってオーディブルをダウンロードしたんですよ。
それで実際物語を聞いてみたら・・・あれ??思っていた話とちょっと違うかも?となりまして。
夢のある冒険物語というイメージのお話かと思っていたんですけれども、そうでもないなと。
確かに冒険的な内容もあるんですが、なんていうかリアルでちょっぴり怖いシーンがあったりしてただの夢物語とは違う感じ。
そもそもアラビアンナイトは冒頭部分からして結構リアルな不倫の話から始まるのだ。
その昔、ササン朝ペルシャの王様シャフリヤールが愛妻の不貞を知ってショックを受けて妻とその相手を処分してしまいます。
それでやさしかった王様は人が変わったみたいになってしまうのですよ。女性不信ですかね。
その女性不信ぷりが半端ではなくて新しい若い女性を宮殿に呼んでは次の日に処分してしまうんです。とんでもなく残酷な行為でやつあたりですか?という感じの驚くべき行為を繰り返す。
そこに側近の大臣の娘、シェヘラザードが妻になると名乗り出るんです。
このシェヘラザードがとっても聡明で話上手。毎晩、興味深い話を語るシェヘラザードの話の続きが聞きたくて王様はいままでの悪行を中断する。このような始まり方から物語は進行していきます。
シェヘラザードの語る物語はただのファンタジーではなく結構教訓的な内容、なかにはちょっぴり残酷で怖い話もある。映画だとPG指定になりそうな描写。
不倫がばれた奥さんが旦那様に逆ギレ、奥さんに魔術で姿を変えられたあげく旦那様が痛めつけられる物語なんかもあります。内容によっては全然ファンタジーじゃない!何この夢のない俗っぽい展開は!と文句言いたくなります。
そもそも勝手に「アラビアンナイト」をファンタジーな夢物語と思い込んでいたのがいけないんですけど・・・
アラビアンナイトにはいろいろなバージョンがあって、それぞれ話が異なっているのだとか。
ちなみに私が読んでいるというか聞いている?のはaudible.comでダウンロードしたアラビアンナイト。オーディオブックのサンプルを聞いてみてわかりやすい朗読だなと思ったのがこのバージョンを選んだ理由です。
無料のオーディオブックが聞けるアプリ「Audiobooks」にも「Book of A Thousand Nights and a Night」というのがあるのですけれども、こちらは少し聞きにくいなと感じました。ちなみに無料オーディオブックバージョンはリチャード・バートン版のようです。
アラビアンナイトは思っていたようなファンタジーではなかったんですが、それはそれで違った意味で興味深い内容です。
古語的な英語表現も学べるので英語の勉強にもなります。
ちょっとした紙芝居でも聞いているような感じなので寝る前に聞くのにはちょうどいい感じ。